中国人民行総裁に潘功勝氏が就任

2023/07/27 20:30

北京の人民大会堂で25日、第14回全人代常務委員会第4回会議が行われ、中央銀行である中国人民銀行の総裁について採決の結果、易綱氏に代わり潘功勝氏が就任すると決定した。潘功勝氏はこれまで中央銀行共産党委書記を務めており、今回の総裁就任で中国人民銀行は、共産党委書記が総裁を兼務するという以前の体制に戻ることになる。

潘功勝氏は1963年生まれで、中国人民大学で経済学の博士課程を修了、研究員、ケンブリッジ大学ポストドクター、ハーバード大学上席研究員となった。2012年に中国人民銀行副総裁に就任する前は、ともに国有商業銀行である中国工商銀行と中国農業銀行の再建や再編、上場に携わるなど、商業銀行で十分なマネジメント経験を積んでいた。

潘功勝氏は、金融機関従事歴としては中国工商銀行が振り出しである。1993年8月から15年近くにわたり在籍していた中、人力資源部副総経理、計画財務部副総経理、深セン市支店副総裁、計画財務部総経理、株式制改革弁公室主任、役員会秘書を歴任した。

2008年4月に中国農業銀行の副総裁となり、2010年に資本市場への仲間入りへ導いた。財務の再建、株式制への転換、IPOなどに携わった潘功勝氏は、同行をIPO成功に導いた中心人物と見られている。

潘功勝氏は2012年6月に金融機関勤務を終え、中国人民銀行の副総裁に就任し、2016年1月から易綱氏の後任として国家為替管理局の局長を兼務していた。

業界内で「学者型リーダー」と呼ばれる易綱氏に対し、潘功勝氏は「専門家型リーダー」と見られる。「不動産、債券、為替のどれも豊富な経験があり、専門分野で優れた実績を上げている」とのことである。

(中国経済新聞)