広汽三菱、生産停止・人員整理に踏み切る

2023/07/14 14:30

日中両国の合弁自動車メーカーである「広汽三菱」が「全社員への連絡メール」として、「経営陣と株主で慎重に検討した結果、6月から生産を停止する」と伝えたとの情報が発覚した。このメールではまた、「実情に応じて人員整理を進める」とも伝えている。

広汽三菱は2012年に発足し、年間売上台数は2018年にピークとなる14.4万台を記録したが、その後は下落の一途である。広汽グループが発表した生産販売速報によると、2019年~2022年の広汽三菱の年間販売台数は順に13.3万台、7.5万台、6.6万台、3.36万台で、順に前年比で7.64%、43.62%、11.99%、49.13%のマイナスとなっている。今年5月は生産・販売ともにゼロで、1月~5月の生産台数は前年比75%減のわずか3367台、販売台数は同25.1%減の8943台であった。

こうした経営不振の理由は、日系車全体における中国でのシェアの大幅ダウンである。中国乗用車市場情報連席会によると、今年6月の日系ブランドの販売シェアは17.8%で、前年比3.7ポイント減であった。2020年には24.1%まで食い込んでいたが、このところ減る一方である。

この内訳として、2023年上半期における中国での日系大手3社の販売実績を見ると、日産自動車(主力2分野である乗用車・ミニバン)は前年同期比24.4%減の35.85万台、ホンダは22.02%減の52.97万台、トヨタは2.8%減の87.94万台となっている。日産とホンダは落ち込みが激しく、トヨタは踏みとどまっていることがわかる。

(中国経済新聞)