中国広東省の江門市中級人民法院(地裁)は17日、公金横領・不正流用の罪に問われている中国銀行開平支店の元支店長「徐国俊(シュ・グォシュン)」被告の判決公判を開いた。
江門市検察院によると、1993年から2000年まで徐国俊(Xu Guojun)被告は、中国銀行開平支店の主任、副支店長、支店長という地位を利用して、許超凡(シュ・チャオファン)、余振東(ユ・ジェンドン)などと共に不正融資を行い、企業からの融資返済資金を流用、6221万7300ドル(約85億9960万円)、3億6300万香港ドル(約642億5297万円)を横領し、公的資金の横領は3億5500万元(約69億7316万円)、2000万香港ドル(約35億4010万円)、1億2600万ドル(約359億2680万円)近くにものぼる。
今回の横領額は40億元(約785億円)以上とされ、1949年の中華人民共和国建国以来、最大規模の横領事件となった。
徐国俊被告は法廷で罪を認め、懺悔しており、この事件は後日判決が下される。党の中央規律検査委員会によると、当局および中国銀行は、横領された資金のうち20億元(約393億円)以上を既に中国国内外から回収している。
2001年の事件発覚後、中国公安部は国際刑事警察機構(インターポール)に国際手配(レッド・ノーティス)を要請し、中国と米国の間で締結されている刑事司法支援協定に基づき、中国と米国の法執行当局が協力して、2004年に米国で余振東をマネーロンダリング(資金洗浄)と不法移民の罪で裁判にかけ、懲役12年の刑が確定した。
また2009年には、許超凡と徐国俊が、マネーロンダリングなどの罪で、それぞれ懲役25年と22年の判決が確定、妻2人も懲役8年の判決が下されている。
(中国経済新聞)