5月16日深夜3時ごろ、「蓬莱京魯漁業」(Penglai)所属の中国籍遠洋漁船「魯蓬遠漁028」がインド洋の中部で転覆し、中国籍の船員17人、インドネシア籍の17人、フィリピン籍の5人合わせて39人が行方不明になった。現在も発見されておらず、捜索活動が続けられている。
「魯蓬遠漁028」は長さ96メートル、幅32メートル、喫水線7.8メートルで、5月2日夜に南アフリカのケープタウン港に到着、翌日に韓国の釜山港に向けて出港し、5月12日に到着する予定であった。最後に航路データが更新されたのは5月15日19時ごろで、場所は釜山港からはほど遠いインド洋中部であった。
公開情報によると、蓬莱京魯漁業は1990年6月に設立され、遠洋漁業、食品の二次加工、造船、養殖業に至る総合チェーンの水産会社である。遠洋漁船20隻あまりを所有し、水産物の加工用として良質な深海の原料をふんだんに提供すべく、大西洋の南西や太平洋で年中船団をなしてサンマ、イカ、マグロを漁獲している。
中国政府はこの事故発生後、ただちに緊急体制を発動し、「魯蓬遠漁018」やCOSCOの「遠福海」などの船舶を現場海域に派遣したほか、海外の捜索部隊とも連携して救助活動をしている。
(中国経済新聞)