中国疾病コントロールセンターのウイルス部門研究員である陳操氏は4月26日の記者発表会で、「新型コロナウイルス変異株の調査データから見て、国内の症例はやはりおおむねBA.5.2とBF.7およびそれらの亜種が中心である」と述べた。動向としてはXBBとその亜種が増えているという。
最近の渡航者における症例ではXBBがほとんどで、国内の感染者でもXBBの割合が増えており、3月初めは1.5%であったが4月10日—19日の間では18%に増えている。国内の感染者を調査したところ、4月22日の時点でXBB.1.16とその亜種が57人となっている。世界保健機関(WHO)によると、現在の状況からXBB.1.16がパンデミックとなる可能性はXBB.1.5など他の変異株より少ないという。
陳氏は、「国によっては、XBB.1.5が流行していながらも、XBB.1.16がかなり広まっている上にXBB.1.5と同等の免疫力を備えた例も見られるが、XBB.1.16の感染で重症化し入院したり、死者が増えたりといった報告はない。他のオミクロン亜種と比べても症状が一段と重くなるといった報告もない。今後も状況を注意深く見極める」と述べている。
(中国経済新聞)