「Bilibili」フォロワー数1000万人のインフルエンサー、「4か月間広告がとれず家賃を払えない」

2023/04/25 23:00

中国のエンターテインメント・コンテンツ企業「Bilibili」がここ1か月ほど、「インフルエンサー問題」に悩まされている。

4月の初めにインフルエンサーの更新停止問題が話題となってから20日余りが経過した24日、#フォロワー1000万のインフルエンサー、原稿報酬がなく家賃払えず#とのハッシュがアクセスのトップに立った。

この当事者で、Bilibiliでフォロワー数1022万人を有する映像解説のインフルエンサー「木魚水心」氏は4月23日、更新停止とのうわさは否定したが、「かなりつらいものがある」ともコメントした。

「木魚水心」氏は、「2023年に入ってから4か月あまり広告がなく、Bilibiliからの原稿報酬もなく、家賃も払えないでいる。今はほぼ『愛で発電する』状態であるが、これは急場しのぎだ。われわれは今、引き続き皆さんによりよいコンテンツを届け、好循環を果たすべく、収入を増やそうと努力している」とコメントしている。

しかし客観的に見て、報酬が減り広告マーケットが落ち込む中、インフルエンサーが苦境に陥っている。

今年はセルフメディアの収入が下がる一方であり、70万人近いフォロワーがいながら半年も更新を止めているインフルエンサーの「一只姜茶茶」は先ごろ、「フォロワー数100万でも広告がとれなくなっている。フォロワーさえあれば広告がとれて稼げる時期はとうに過ぎ、稼げないアクセスばかりだ」とのコメントを発している。

さらにまた、Bilibiliがショートビデオに力を入れてことで既存の長編動画のインフルエンサーが苦しくなっている。艾媒諮詢のCEOである張毅氏は、「Bilibiliのビジネスモデルは今、岐路に立たされている。インフルエンサーへの補助金支給モデルがどの程度続くか、また高額な補助金によるコンテンツやアクセスの向上というこれまでの形が続くものか、今まさに選択や検討をすべき時期に差し掛かっている」と述べている。

(中国経済新聞)