広東省深セン市で、62歳の市民が急に39℃の高熱を出し、めまいや疲れ、手足のしびれなども訴えた。病院の診断によると、オウム病クラミジアの感染による肺炎とのことである。この市民は今年1月初め、鳥などの市場でオウムを1匹買ってきたが、そのオウムは1月末に死んだ。オウム病クラミジアは通常、病原持ちの鳥類の排泄物や分泌物などが乾燥して粉状になったものを吸入することで感染する。この患者はつまり、40日以上の潜伏期間を経て高熱を発したわけである。
この前に浙江省で、オウム病により1人が死亡している。2021年9月、同省襟水市の中心病院と麗水市の人民病院で、寒気や発熱、全身の倦怠感などで合わせて7人が入院した。いずれも激しい頭痛や、全身の筋肉痛を訴え、のちにせきやたん、呼吸困難やイラつき、重度の肺炎などになって、1人が死亡した。実験室でメタゲノム解析をしたところ、6人がオウム病で1人が臨床診断と判断された。麗水市で初めてのオウム病患者となっている。
感染科の医師によると、オウム病はまれな病気であって通常の検査では検出できず、これによる重度の肺炎はかなり誤診されやすく、死亡率が高いという。よって、生きた鳥に触れたり鳥を飼育していたりした場合はその旨を速やかに伝えるようにと訴えている。
オウム病は、早期に発見して適切な治療を受ければ、重症患者でも死亡率は1%未満である。