中国の通信大手3社であるチャイナテレコム、チャイナユニコム、チャイナモバイルは12月12日、法律の定めに沿って12月13日0時に「行動追跡アプリ」を廃止し、同時に個人情報を保護するため行動関連データも削除すると発表した。このアプリは過去3年間、中国各地でコロナ対策を実施する際の重要な柱となっていたが、この機能を乱用する事態も発生していた。
このアプリは2020年2月から運用され、過去7日間に訪れた国や地域、または国内の場所が記録されるもので、ショートメール、ウェブ、モバイルアプリ、アリペイ、APPなど様々な手段で検索が可能であった。
政府の発表によると、このアプリは身分証明書の番号や自宅の住所といった個人情報は収集せず、携帯電話の電波や通話データをもとに、電話番号の存在する基地局を通じて、おおよその位置情報を入手するものである。検索は本人が行う必要があり、国内でも国外でも正確な所在地を示すことができる。
チャイナユニコムによると、中国政府のコロナ対策本部からの指示に応じて12月13日午前0時にこのアプリを終了するという。これにより、ショートメール、ウェブ、モバイルアプリ、アリペイ、APPなどからの検索も終了する。
チャイナユニコムは個人情報の保護を極めて重視しており、「中華人民共和国データ安全法」や「中華人民共和国個人情報保護法」などに従い、12月13日午前0時にアプリのサービスを終了し、個人情報を守るために行動関連のデータも削除する。
また、チャイナテレコムとチャイナモバイルも、「中華人民共和国データ安全法」や「中華人民共和国個人情報保護法」などに従い、12月13日午前0時にアプリのサービスを終了した上、個人情報を守るために行動関連のデータも削除すると表明している。
(中国経済新聞)