2022年グローバルアセットマネジメントセンター評価指数で上海が6位に

2022/08/31 08:30

8月29日、中国欧州陸家嘴国際金融学院がまとめた「2022年グローバルアセットマネジメントセンター評価指数報告書」(以下、報告書)が正式に発表され、ニューヨーク、ロンドン、ボストンが世界トップ3にランクインした。

報告書によれば、2022年のグローバルアセットマネジメントセンター建設の特徴は、次の3点:第一に、グローバルアセットマネジメントの規模の伸びが弱いことだ。 グローバル市場は、新型コロナウイルス、高インフレ、利上げ、地政学の影響を受け、市場では株式や債券が売りに出され、ユーロや円は米ドルに対して下落し、伝統的な投資分野に焦点を当てた、あるいは欧州資産を主要投資対象とした資産運用の規模は大きく減少した。

第二に、欧州から米国債への資金の純流出があったことだ。英国とドイツでは今年第1四半期以降、総額50億ドル(約6918億円)の純流出があり、資金流入が目立ったのは米国債で、1月から7月までの資金流入額は約980億ドル(約13.56兆円)に上り、2005年以来最大となった。

第三に、アジアの金融業界では新型コロナウイルスの影響が小さかったことだ。雇用の面では、香港、シンガポールにおいて、特に情報通信、専門サービス、金融サービスの分野で雇用がさらに増加し、また、アジアは引き続き資本流入の重要な目的地となっている。

特に今年は、上海が昨年の8位から6位タイに順位を上げたことが注目されるが、上海とグローバル資本運用センター上位5社の合計力との間には、まだ大きな隔たりがある。上海の株式時価総額、債券市場での債券発行残高、先物・オプション取引などの原資産の規模はニューヨークの半分以下、中心的グローバルアセットマネジメント機関もオープンエンド型ファンドもニューヨークの1/5以下の規模であった。

一方、上海とシンガポール、香港の差は、オルタナティブアセットマネジメント業務に集中している。今年第1四半期時点で、シンガポールのREITsの時価総額は上海の約17倍、香港にはニューヨーク、ロンドンに次ぐ44社数十億ドル規模のヘッジファンドが集結している。

(中国経済新聞)