中国の自動車大手BYD(比亜迪)は6月17日、新型大型電動SUV「大唐EV」を正式に発売した。ラインアップは4モデルで、価格は23万9900元~30万9900元(約480万~620万円、1元=約20円換算)。王朝シリーズの新たなフラッグシップSUVとして投入される。

大唐EVは全長5263ミリ、全幅1999ミリ、全高1790ミリ、ホイールベース3130ミリの大型7人乗りSUV。今回発売されたのはEVモデルで、今後はプラグインハイブリッド(PHEV)モデルの投入も予定されている。
外観は王朝シリーズの最新デザインを採用した。フロントにはクローズドグリルを配置し、上下2段構成の貫通式LEDデイタイムランニングライトを組み合わせる。発光式エンブレムや縦型マトリクスLEDヘッドライトも採用し、先進的なデザインに仕上げた。

側面は大型SUVらしい堂々としたプロポーションを持ち、クーペSUVを思わせる流麗なルーフラインが特徴。半埋め込み式ドアハンドルを採用したほか、EV専用設計を活かし、容量252リットルのフロントトランクも備える。
車内は左右対称のレイアウトを採用し、レザー素材や木目調パネルを多用することで高級感を演出した。大型センターディスプレイ、助手席専用ディスプレイ、ARヘッドアップディスプレイを搭載するほか、新世代AIスマートコックピットを採用。3ナノメートルプロセスの車載チップを搭載し、複数のAIモデルを同時に動作させることで、高度な音声対話や車両制御を実現する。

オーディオには27スピーカー仕様のフランス製Devialetサウンドシステムを採用。50ワットのワイヤレス充電機能も装備する。また、「霊動ボタン」と呼ばれるマグネット式コントローラーを採用し、エアコンやシート機能、音楽再生などを直感的に操作できる。
シートレイアウトは2+2+3の7人乗り仕様。1列目と2列目にはゼログラビティシートを採用し、シートヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能を搭載する。3列目シートも電動調整やシートヒーターに対応するなど、後席の快適性にも配慮した。車内には後席用天井モニターや折りたたみテーブル、冷温機能付き車載冷蔵庫も備える。

パワートレインは後輪駆動のシングルモーター仕様と四輪駆動のデュアルモーター仕様を設定する。シングルモーター仕様の最高出力は300kWおよび370kW、デュアルモーター仕様はシステム総出力585kWを発揮する。
バッテリーにはBYDの第2世代ブレードバッテリーを採用し、容量は105.79kWhと130.15kWhを用意。CLTCモードでの航続距離は800キロ、850キロ、900キロとなり、最上位モデルでは最大950キロの航続性能を実現した。
充電性能も強化されており、BYD独自の超急速充電技術により、短時間で大幅な充電が可能としている。四輪駆動モデルの0~100km/h加速は3.9秒に達する。
また、後輪操舵システムや「雲輦A(YunNian-A)」電子制御エアサスペンション、路面先読み機能を採用。運転支援システムには「天神之眼5.0」を搭載し、高速道路や市街地での高度運転支援機能に対応する。
BYDは大唐EVを通じて、大型SUV市場における電動化と高級化を一段と推進する方針だ。航続距離、充電性能、スマート機能を大幅に強化した新型フラッグシップモデルとして、市場での存在感を高めることになりそうだ。
(中国経済新聞)
