中国で広がる春休み 最長8連休も

2026/03/18 15:50

中国各地で春休みの導入と拡大が進んでいる。学生の心身のリフレッシュや観光需要の喚起を狙い、清明節や労働節(メーデー)と組み合わせた大型連休の動きも広がっている。

四川省の西南航空職業学院は、2026年4月1日から6日までの6日間(週末と清明節の休暇を含む)を春休みとする。学内の通知では「花を楽しみ、恋をしよう」をテーマに掲げ、「教職員は仕事を離れ、学生は教科書を置き、家族や恋人、友人とともに春を満喫してほしい」と呼びかけた。

同校は2019年から春休み制度を導入しており、今年で8年目。すでに定着した制度となっている。授業時間を削減するのではなく、週末や祝日を調整して連続休暇を確保する仕組みで、自然の息吹や生命の力強さを体感する機会を重視している。

安徽省の宿州航空職業学院でも、清明節の前後に約1週間の春休みを設定しており、こちらは5年連続の実施となる。

こうした動きは大学にとどまらない。2026年は全国の小中学校でも春休みの導入が進み、地域ごとに多様な日程が組まれている。

長江デルタ地域では、浙江省紹興市や江蘇省南京市、蘇州市、常州市などで、4月1日から3日の春休みに清明節(4月4日~6日)を組み合わせ、最大6連休としている。浙江省金華市や杭州市の一部地域でも同様に6連休となる。

四川省でも、成都市の複数の区や高新区などで、4月1日から3日を春休みとし、清明節と連続した休暇としている。

一方で、春休みを労働節と組み合わせる地域もある。浙江省寧波市、嘉興市、台州市などでは4月末に春休みを設定し、5月初旬の連休と合わせて最大8連休としている。温州市や湖州市などでも同様のスケジュールが採用されている。

専門家は、春休みや秋休みの導入について「学業負担の軽減や心身の健康促進につながる」と評価する。また、保護者の有給休暇と組み合わせることで旅行需要を喚起し、消費拡大にも寄与すると指摘する。地域ごとに時期を分散させることで、混雑緩和にも効果が期待される。

一方で、「子どもは休みでも親は休めない」という課題も浮上している。

この問題に対応するため、南京市は2026年4月1日から3日の春休み期間中、市内の義務教育段階の学校で無料の預かりサービスを実施する。利用日数は家庭が選択でき、給食費のみ実費負担とする。

さらに蘇州市や常州市では、企業に対して従業員の分散取得や柔軟な休暇制度の導入を促す動きも出ている。常州市は企業に対し、柔軟な休暇取得や人員調整などを推奨し、実績のある企業には政策面での優遇措置を検討するとしている。

春休み制度は、教育、労働、消費を横断する新たな社会制度として広がりを見せている。今後は、家庭と職場の休暇をどのように連動させるかが、制度定着の鍵となりそうだ。

(中国経済新聞)