中国、日本企業・機関40社を「輸出規制」および輸出監視リスト発表

2026/02/24 11:37

2月24日、中国商務部は、日本企業・機関に対する新たな輸出管制措置を発表した。20社を「輸出規制リスト」(厳格な輸出禁止対象)に、20社を「輸出監視リスト」(厳格審査対象)にそれぞれ追加した。この措置は、同日より即時適用される。

商務部は、《中華人民共和国輸出管制法》および《中華人民共和国両用物項輸出管制条例》に基づき、日本軍事力の強化に直接・間接的に寄与する可能性のある日本企業・機関を対象としたと説明している。今回の決定は、日本側による「再軍事化」および「擁核企図」への対抗措置であり、完全に正当・合理的・合法であると強調した。

厳格な輸出禁止リスト(20社):輸出完全禁止対象

これらの企業・機関は、日本軍事力強化に直接関与していると判断され、中国原産の両用物項(デュアルユース品目)の輸出が全面的に禁止される。特殊な場合を除き、許可申請も認められない。

  1. 三菱造船株式会社
  2. 三菱重工業航空エンジン株式会社
  3. 三菱重工業海洋機械株式会社
  4. 三菱重工業エンジン&ターボチャージャー株式会社
  5. 三菱重工業マリンシステムズ株式会社
  6. 川崎重工業航空宇宙システムカンパニー
  7. 川重岐阜エンジニアリング株式会社
  8. 富士通システムズアプリケーション&サポート株式会社
  9. IHI原動機株式会社
  10. IHIマスター金属株式会社
  11. IHIジェットサービス株式会社
  12. IHIエアロスペース株式会社
  13. IHIエアロマニュファクチャリング株式会社
  14. IHIエアロスペースエンジニアリング株式会社
  15. 日本電気ネットワーク・センサシステム株式会社
  16. 日本電気航空宇宙システム株式会社
  17. 日本海洋連合株式会社
  18. JMUディフェンスシステムズ株式会社
  19. 防衛大学校
  20. 宇宙航空研究開発機構(JAXA)

これらの企業への輸出は即時停止。すでに進行中の取引も直ちに中止しなければならない。

監視リスト(20社):厳格審査・実質的ハードル引き上げ対象

これらの企業・機関は、最終ユーザー・最終用途の確認が困難であるため、輸出時の審査が大幅に強化される。主な措置は以下の通り:

  • 通用許可(包括許可)の申請不可
  • 単項許可申請時には、リスク評価報告書の提出と「日本軍事力強化に寄与しない」書面誓約が必須
  • 審査期間は通常の制限を受けず、無期限に延長可能
  • 日本軍事関連ユーザー・用途、または軍事力強化につながる用途への輸出は不承認

リスト:

  1. スバル株式会社
  2. 富士航空機株式会社(または富士航空技術株式会社)
  3. ENEOS株式会社
  4. 輸送機工業株式会社
  5. 伊藤忠アビエーション株式会社
  6. 麗達集団控股股份有限公司
※日本国内では「レダ・グループ・ホールディングス株式会社」または中国系企業としてそのまま「麗達集団控股股份有限公司」
  7. 東京科学大学
※2024年に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して誕生した「東京科学大学」の正式名称
  8. 三菱マテリアル株式会社
  9. ASPP株式会社
  10. 八洲電機株式会社
  11. 住友重機械工業株式会社
  12. TDK株式会社
  13. 三井物産エアロスペース株式会社
  14. 日野自動車株式会社
  15. 東金株式会社
※「トーキン株式会社」(Tokin Corporation)の正式日本語名
  16. 日新電機株式会社
  17. サンテクトロ株式会社
  18. 日東電工株式会社
  19. 日油株式会社
  20. ナカライテスク株式会社

これらの企業は、核查協力義務を果たせば、監視リストからの除外申請が可能。商務部が核実した上で除外を認める。

商務部の公式説明(記者質問への回答要約)

今回の措置は、少数の日本企業・機関に限定され、中日間の正常な経済貿易往来には影響しない。誠実・法令遵守の日本企業は何も心配する必要はない。リスト以外の日本企業であっても、日本軍事関連ユーザー・用途、または軍事力強化につながる用途への輸出は、既存の対日輸出管制公告に基づき禁止。目的は日本側の「再軍事化」と「擁核企図」を阻止することであり、国際法・国際義務に合致した正当な措置。

この措置は、2026年1月6日に発表された「対日両用物項輸出管制強化公告」(第1号)の具体化・強化版と位置づけられる。1月の公告では「最終用途・最終ユーザー」基準による広範な禁止を宣言していたが、今回初めて具体的な企業名が公表された。

対象企業の大半は、防衛・航空・造船・重工業・エネルギー・素材分野の日本大手で、中国からの重要輸入依存度が高い企業が多い。両用物項には、レアアース、半導体材料、特殊化学品、精密機械部品などが含まれる可能性が高く、日本企業のサプライチェーンに一定の影響が及ぶと見られる。

ただし、中国商務部は「正常な民間取引は影響を受けない」と繰り返し強調しており、軍事関連用途を明確に避ける限り、輸出は可能であるとしている。

(中国経済新聞)