韓国財界、四大財閥トップが揃って訪中へ 

2025/12/24 17:07

韓国財界が大規模な対中経済使節団を編成し、三星電子、SKグループ、現代自動車グループ、LGグループという韓国四大財閥のトップが揃って参加する見通しとなった。

韓聯社が12月22日に報じたところによると、大韓商工会議所が主導するこの経済使節団は、約200社の企業代表で構成され、現在企業からの参加申し込みを受け付け中である。申し込み締め切りは12月23日で、審査を経て正式メンバーが決定される予定だ。使節団団長は大韓商工会議所会長を兼任する崔泰源会長が務め、彼は今年10月にすでに中国を訪問し、韓中経済協力拡大などを議題に中方と協議を行っている。

今回の訪中は、2019年12月に前大統領文在寅が中国を訪問し第8回韓中日首脳会議に出席した際に大韓商工会議所が組織した使節団以来、約6年ぶりの大型訪中団となる。当時は100人以上の主要企業幹部が同行した。

使節団の主な日程としては、韓中ビジネスフォーラムの開催、経済協力に関する覚書(MOU)調印、企業間一対一ビジネス商談会などが予定される。また、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が中国市場進出を希望する企業に対し、個別商談の機会を提供する。

特に注目される協力分野は人工知能(AI)と自動車だ。韓国側は、中国の巨大な新エネルギー車市場への再進出を目指し、自国が強みとするバッテリー技術を中国のEV産業と結びつける道を探る。また、AI分野では、韓国政府が2030年までに米国・中国と並ぶ三大AI強国となる目標を掲げており、最近NVIDIAが韓国政府および三星電子など大手企業に最先端AIチップ26万個以上を供給することを発表した。これにより、韓国全体のNVIDIA AIチップ保有数は現在の約6.5万個から30万個超へと急増する見込みだ。

この訪中計画は、韓国企業にとって中国市場の重要性を改めて示す動きである。近年、韓国ブランドの中国自動車市場シェアは1%程度まで低下し、新エネルギー車への転換で先行を許したものの、韓国側は中国市場を完全に諦める気はない。四大財閥トップが一堂に会する異例の規模は、韓中経済関係の再活性化に向けた強い意欲の表れと言える。

2026年年初に実現すれば、グローバルサプライチェーンの再構築、AI・EV分野での連携深化など、両国経済に大きなインパクトを与える可能性が高い。

(中国経済新聞)