中国外務省:G20期間、李強首相は日本指導者との会見予定なし

2025/11/17 17:38

11月17日、中国外交部(外務省)の毛寧報道官は定例記者会見を行い、二十国グループ(G20)リーダーズ・サミットに関する質問に答えた。

外国メディアの記者が「G20ブラジル・リオデジャネイロ峰会の期間中、李強国務院総理は日本の首相と会談する予定があるか」と質問したのに対し、毛寧報道官は次のように明確に回答した。

「はっきり申し上げます。李強総理には日本側指導者との会見の予定はありません。」

この発言は、現在の中日関係が依然として厳しい状況にあることを改めて示すものとなった。福島第一原子力発電所の処理水放出問題や、尖閣諸島をめぐる領有権問題、東中国海での緊張など、両国間の懸案が山積する中で、首脳レベルでの直接対話が見送られる形となった。

G20サミットは11月18~19日にブラジル・リオデジャネイロで開催される。中国側は習近平国家主席ではなく、李強総理を派遣する方針を既に明らかにしており、今回は首脳級ではなく総理級の参加となる点も注目されていた。

中日両国は2024年以降、実務レベルでの対話を継続しているものの、首脳間の公式会談は2022年11月のAPEC首脳会議(バンコク)での習近平主席と岸田文雄首相(当時)の会談を最後として、約3年ぶりに途絶えた状態が続いている。

(中国経済新聞)