行楽客でにぎわう中国の5月連休 見どころ紹介

2025/05/3 21:06

5月1日から大型連休に突入している中国で、各地の行楽や観光による経済効果はどうだろうか。

山東省棗荘の古都・台児荘では、「『動』のツアー+『静』の演出」といった形のイベント「運河行歌·劇絵台城」を開催し、「街中で1日中劇を楽しむ」という没入型の演芸ムードで盛り上がっている。運河の文化と地元の文化を持ち寄り、街の歴史や文化を探る一方、トータル的で様々なレベルでの休日ライフを味わえるようにしている。

見どころ満載 文字博物館でシリーズイベント実施

河南省安陽の中国文字博物館はこの連休中、知識や面白さを備えた交流型の「甲骨文字における労働の知恵」「GWの文化財探求 労働でモノづくり鍛錬」といった文字に関わりのあるイベントを用意し、若者を中心に大勢の来場者を集めている。また連休を一段と楽しんでもらおうと、伝統芸能や文化、グルメ、交流性を取り入れた様々なシリーズイベントも用意しており、伝統と近代的な活力を兼ね備えた文化行事としている。

江西省の観光地である明月山では、登山前の準備体操さながらに、エアロビクスのダンサーがリズミカルなメロディーに合わせて来場者とともに踊りを披露していた。

また明月山の頂上にはペット用のキャンプ地があり、大勢のハイカーがペットを連れて訪れていた。エアで膨らませたソファーに寝そべって音楽を聴いたり日向ぼっこをしたりして、休日のひと時を思う存分に楽しんでいた。

現地では、「犬を連れていける場所が少ない中、今回ペットを連れて行けるキャンプ地があると聞いてやって来た。撮影の設備やペット用の食べ物もあるし、色々な人と知り合えた」との声も聞かれた。

地元政府が食堂を開放、地元の味を安値で提供

重慶市栄昌区はこの連休中、特色ある食文化を広めるため、行政機関の食堂を一般市民向けに開放した。お手頃な値段で地元料理を味わおうと、大勢の人たちが足を運んだ。

5月2日11時30分、食堂内は大変賑やかな様子で、料理をとる場所や支払いのレジで長い列ができていた。ビュッフェのエリアには地元のガチョウの醤油煮やラード入りクレープ、マトンスープ、ところてん、ホイコーローなど様々な地元料理が並んでおり、出来立てのものが運ばれるとすぐに取り尽くされてしまうことも多かった。

今回の取り組みでは、市民の様々な好みに合わせようと「セットメニュー」+「小皿選び」という形とし、ガチョウの醤油煮、マトンスープ、ラード入りクレープ、ところてんなど、地元の味20品あまりが楽しめる。値段は1皿3-10元で、肉類2品と野菜類2品のセットメニューは一律18元であり、たっぷりとお腹を満たしてくれる。また場内を整理するためのボランティアも集めている。

重慶市栄昌区の行政管理センター副主任である蘭洪梅さんは、「食堂には70人余りのボランティアがいる。役所の管理事務所や、栄昌中学、永栄中学、宝城中学、職業教育センターなどの生徒で、勤務時間は毎日朝9時30分から夜の8時30分まで。場内の整理や案内、問い合わせ対応をしていて、心地よく食事を楽しんでもらえるようにしている」と語った。

(中国経済新聞)