2022年、中国では若者たちが就職難にあえいでいる。コロナや景気の後退により多くの企業でリストラが進められている中、6月にキャンパスを出て社会に出る新卒生は1000万人を数える。
中国政府は先ごろ、失業や就職難による社会の混乱を防ぐために、国有企業に対し、新卒生の採用枠の拡大を求める通知を発した。
上海では今年、大学の卒業生が去年より2万人多い22.7万人で、ここ5年間で最も多くなっている。5月7日に行われたコロナ対策に関する記者発表会で、上海市の陳群副市長は、「5月6日の時点で大学新卒者の就職内定率は36.47%で、去年のこの時期より6.54ポイント低く、就活にかなり苦しんでいるようだ」と述べた。
上海市は5月22日、「2022年の大学新卒者向けの就職や起業対策に関する通知」を発表し、国有企業に対して、年間計画を定める際に採用者の50%以上を市内の大学新卒者とするよう求めている。コロナなどの影響を克服したうえで採用枠を十分に設け、新卒者への雇用対策を「落ち着かせる」役割を発揮するべく全力を尽くすように、とのことである。
(中国経済新聞)