超人気インフルエンザの李子柒さんが3年ぶりに復帰

2024/11/15 07:30

11月12日午後、四川省の山奥の農村から中国の伝統的な暮らしの映像を発信するインフルエンザ・李子柒(リー・ズーチー)さんが、1217日ぶりに動画を発表した。その後わずか30分間でハッシュ#リー・ズーチー復帰#がアクセスランキングトップとなり、続けて2つ目の動画も発表した。中国ブログ「ウェイボ-」では、1つ目の動画に対し3時間で「いいね」が100万件以上に達し、5時間余り経った夜10時には再生数が1億回を超えた。李子柒さんの動画の再生数は、これまで多い時でも5000万-6000万回であった。

李子柒さんのアカウントはYouTubeでも同時に配信され、2件の動画の再生数は合わせて500万回を超えた。李子柒さんのチャンネル登録者は更新が途絶えていた間も増え続けて、現在は2010万人以上となった。2021年2月の1410万人から500万人以上も増えている。

リー氏は、塩の製法の制作を巡って杭州のMCN会社「微念」と対立したことで、2021年7月14日を最後に動画の配信を中止していた。両者は2022年に和解したが、その後も配信はなかった。11月12日に発表した1つ目の動画で李子柒さんは、「皆さんに会いたかった」と言い、4年遅れで配信となった気持ちを示した。

李子柒さんはグルメや田舎暮らしの風景について配信している有名ビデオブロガーである。2016年に蘭州ラーメンを手作りした動画が人気を集め、その後は農村の生活に刺繡や藍染めなど中国伝統の手法を取り入れて、動画コンテンツを伝統的な文化にまで広げていった。中国らしさや農村の美しさを描いたことで、海外でも人気を集めていった。

2021年2月、YouTubeで李子柒のチャンネル登録者は1410万人を数え、「中国語チャンネルにおける最多登録者数」というギネス世界記録を達成した。現在は2010万人に達しており、更新停止中も動画再生数を伸ばしてYouTubeからかなりの広告収入を得ていた。

李子柒さんは2016年から「微念」を通じてアカウントを運営しており、李子柒さんがコンテンツを担当してIPを作り上げ、「微念」が李子柒さんによる商品ブランドのPRしアクセス分の報酬を支払うといった形で、IPと商品の現金化という分割モデルを実行してきた。ところが2021年に両者の関係が悪化し、李子柒さんは資金面に対する不満を公にして、その直後に「微念」を告訴すると発表していた。

「微念」は2022年12月27日に公式アカウントで和解したと発表し、李子柒さんが再び会社の経営権を手にすることになったと。李子柒さんの会社である四川子柒文化伝播も、「微念」を立ち上げた劉同明氏が李子柒さんの会社から身を引き、「微念」の持ち株割合を51%から1%に減額した一方、李子柒さんの所有株が49%から99%に増えたと発表した。

李子柒さんは和解した後、すぐには動画を更新しなかったが、表舞台から姿を消したわけではなく、時折ネットで短くやり取りなどをしていた。そして11月12日に新作の動画2本を配信するに至った。

(中国経済新聞)