海底撈、上半期は客席回転率が2019年に匹敵 デリバリー事業は売上23%増

2024/09/2 11:30

中国の火鍋チェーン店大手「海底撈国際控股」は2024年8月27日、6月30日現在の中間決算を発表した。売上高は前年比13.8%増の214.91億元(約4352億円)で、去年22.58 億元(約457億円)だった純利益は20.33億元(約412億円)であった。

中国は2024年上半期、飲食業が不振であり、企業情報サイト「天眼査」によると新規登録社数は134.6万社であったが、廃業および免許取消の数も 2023年1年分にほぼ匹敵する105.6万社となっている。

こうした中、海底撈は店を急激には増やさず、新規に11店舗を開いた一方で業績が悪く成長が見込めない店を閉鎖したほか、管理会社の変更など別の理由で営業停止となった店もあった。

海底撈の店舗数は2024年6月30日現在、大中華圏で計1343店あり、うち中国本土に1320店、香港、マカオ、台湾に23店が存在している。

また海底撈はこの半年間、客席回転率が上昇した。大中華圏における全来客数はのべ2億人以上、回転率は全世界の店舗数が768店だった2019年の4.8回/日に迫る4.2回/日であった。なお2021年と2022年は3回/日にとどまっていた。

さらに、デリバリー事業の売上高が前年比23.3%増の5.81億元(約118億円)であり、2023年後半からの1人前セットの販売が功を奏している。

さらにこの半年は、主力メニューだけでなく焼肉ブランドの「焔請烤肉舗子」や「小嗨火鍋」などを打ち出し、中華ファストフードなども手掛け始め、価格帯や消費者層の幅を広げた。山西省太原市で先ごろオープンさせたフライドチキンの店「小嗨愛炸」は面積およそ70平方メートルで、店構えを明るい黄色に仕立て、一品料理や飲み物も用意している。各種のチキンや軽食をそろえたセットメニューもあり、1人当たりの消費額は40元-50元(約810円~1013円)となっている。

(中国経済新聞)