上海浦東空港、1日の国際線利用者数が10万人突破 4年ぶりの賑わい

2024/06/23 08:30

上海の空港の出入国検査所によると、浦東空港は6月16日、国際線の利用者数がのべ103213人と10万人超えを記録し、4年ぶりの賑わいを見せた。今年1月からの出入国者の合計は、去年より4か月も早くのべ1300万人を超えている。内訳は、中国本土居住者が891万人、外国人が315万人、香港・マカオ・台湾の居住者が94万人となっている。

この日に入国したドイツ籍のHAIDL ANTON LUTZさんは、「ビザが不要になって移動が手軽で便利になった」と喜びの声を上げた。ビザの取得が不要になったことで、ビジネス関連の訪中客や観光に訪れた外国人はかなり便利になった。データを見ると、今年の上海の空港で出入国した外国人の数はのべ300万人以上で、去年の同じ時期の3倍である。目的は主に旅行、ビジネス、親族訪問で、国別では多い順にアメリカ、日本、韓国となっている。

ビザ免除策を進めている中国は、今年のビザなしでの外国人入国者数は去年同期の10倍となるのべ44.6万人で、急激な増加傾向にあり、出入国関連での話題の中心となっている。このうち7割以上が観光やビジネス目的での訪中であり、ビザ免除策により訪中意欲が湧き、国際社会による中国進出への期待度が十分に高まっている模様である。

上海の空港では今年から、短期訪問者の「24時間トランジットビザ免除措置」が始まり、これまでに64万人以上の外国人が対象となっている。浦東空港はこれにより、世界に通じるハブ空港としての機能が増している。

ビザ免除の対象国が増え続けていることで、中国人の渡航も大変スムーズになっている。タイに旅行に行くという女性の徐さんは、「ビザがいらないので自由自在に動ける」と言う。徐さんのように浦東空港から海外に向かう中国人の数は今年、これまでにのべ454万人に達しており、行先は近隣の国や地域が多く、東南アジア、日本、韓国、香港、マカオなどへの渡航者が329万人以上となっている。

上海の空港は利用者の増加に合わせて、引き続き通関手続き関連の「負担軽減」策として、外国人の出入国カードについて「機内で記入、オンラインで申請」という形とし、搭乗中に記入やオンラインでの個人情報の入力を呼び掛けている。その一方、同じく通関では、安全性を確保するために渡航者数の増減予測に応じて警備体制を手配し、混雑時の手続きを一段とスムーズにして、不具合や問題をできるだけ解消し、渡航者がより便利になるような対応を施している。

(中国経済新聞)