新興自動車メーカーの社員がシャオミの「SU7」購入で解雇? 会社側が反応

2024/04/18 19:31

最近、ハンドルネーム「大姚Tok」というブロガーが、シャオミの自動車「SU7」創始版を購入したことで会社を解雇されたと発表した。このブロガーは同じく自動車ブランドの「極越」の社員で、SU7を手に入れた5日後に解雇された上、補償金も支給されず、競業行為をしたことがその理由と主張している。

「極越」は、中国インターネット検索最大手の「バイドゥ」と民間の自動車大手「吉利汽車」が2021年1月に設立した「集度汽車」を前身とした自動車ブランドである。集度汽車は2022年6月に初のコンセプトカー「ROBO-01」を発表し、2023年8月に「極越」に名称変更して、この際に「ROBO-01」も「極越01」となった。

極越01

このブロガーのこれまでの発表を見ると、4月3日にシャオミの「SU7」創始版を引き取ったとのことで、この日は北京の亦荘にあるシャオミの工場で初回分の納車式に参加していた。

論議を招いた今回の件について「極越」は、会社の規定に著しく違反したことで労働関係を解除したと発表した。この社員はSNSの運営担当でありながら、すべてのSNSに本人名義でアカウントを開設し、3か月にわたって競合社であるシャオミのSU7を持ち上げており、労働契約における「会社と競争する業務をしない」との定めに違反していた。

シャオミの自動車「SU7」

また「極越」によると、この社員は無断で休みを取った上、虚偽の理由で職場に現れず、欠勤行為をしており、就業規定に違反したとのことである。SU7の初回納車日に無断で現場に行き車を引き取っていたという。さらには勤務時間中に個人のSNSアカウントで多くのビデオを発表しており、仕事の秩序や規律を乱したとしている。

「極越01」は、去年10月末に発売されたが、それから半年弱の間で販売台数は2300台余りにとどまっている。これについて会社側は、営業面に問題ありと指摘している。

極越は最近、営業部門と販売部門でメンバーを大幅に刷新した。営業のUD(ユーザー発展部門)について、責任者である楊振氏ほか複数の総監など幹部陣を「更迭」し、今はCEOの夏一平氏が自らリーダーを務めている。また販売のUO(ユーザー運営部門)も、トップをそれまでの羅崗氏からテスラ出身のAndy.Gao氏に交代した。これら2つの部署は、ともに今年3月末以降でかなりの社員が異動している。

(中国経済新聞)