農夫山泉の創業者、母の死去に「ネットの暴力が響いた」とコメント

2024/03/15 10:32

2024年3月12日、「都市快報」で、中国最大の飲料会社である農夫山泉の創業者、鐘睒睒氏の母親の郭瑾さんが、11日17時30分に安らかに眠りについたと報じられた。95歳だった。3月14日午前10時30分に、杭州の葬儀場流芳庁で告別式が行われるという。

鐘氏は3月13日にSNSのモーメンツで、3月8日に撮影した母親の写真などを掲載し、「母は元気で笑顔を見せ、楽しそうで、基礎疾患もなかった」とコメントした。しかし「ネットの暴力が母に届いて心配していた。3月11日午後に亡くなった」と書かれてあった。

これについて農夫山泉は3月13日夜、確かな情報であることを認めた。また鐘氏に親しい人物によると、「急に亡くなったようで、鐘氏は最期を看取れなかった」とのことである。

報道によると、鐘氏の母親は共産党党員で、以前は浙江省婦女連合会に勤めていた。1929年5月生まれで浙江省東陽出身、1946年に平湖嘉興師範学院に入学し、1947年9月に浙東游撃区燎原の幹部学校で革命に加わった。

さらに1949年4月から1950年にかけて、当時の紹興軍管理処事務局蕭山県長河区、蕭山県の婦女連合会などで勤務し、1952年5月に浙江省婦女連合会に配属されてからは女性や子供に関する仕事に従事していた。1980年10月に退職している。

2024年3月3日に鐘氏が同社のWechatアカウントで発表した「私と宗氏との出来事」という文章が物議を醸した。先ごろ死去した飲料大手「ワハハ」の創業者である宗慶後氏について述べたものであるが、その後に「ワハハを持ち上げて農夫山泉を中傷」といったコメントや動画が現れ、これを受けて農夫山泉は商品の売上が大きく減っていた。また別に、「農夫山泉の銘柄品である東方樹葉の緑茶の包装に日本伝統の建物やこいのぼりが描かれており、これは『媚日(日本に媚びる)』だ」として、中国文化が侵害されたと非難する声も出た。農夫山泉はこれに対して、「包装のイラストは中国の寺のイメージを元に描いたもの」と釈明していた。

(中国経済新聞)