カザフスタンのエルメク・マルジクパエフ(Ermek Marjyqpaev)観光スポーツ相は2月16日、2023年の中国からの観光客数は21.7万人で、2022年の1.8万人から12倍に増えたと発表した。
中央アジア各国で面積が最も広いカザフスタンは今年、観光面で中国からの来訪者を増やすことを大きな目標としている。観光スポーツ省のエルラン・イエルケンバエフ(Yerzhan Erkinbayev)次官はこのほど、「全世界が中国人観光客目当てに戦っている」と述べている。
カザフスタンは、2018年から首都のアスタナと最大都市のアルマトイで、中国人を対象に72時間のトランジットビザ免除を実施してきたが、カザフスタンの航空会社を利用することが条件であって、観光客の誘致といった効果は薄かった。
2022年7月7日、カザフスタン政府は中国、インド、イランの3か国を対象に14日間のビザ免除実施を定めた464号令を発表した。アスタナ国際空港での2023年5月の実例として、入国審査の際に入国の目的と滞在期間のみを尋ねられただけですぐにスタンプを押されている。
これは数年前にはまるで考えられなかったことである。仕事でカザフスタンを行き来している任さんによると、2019年はビザを取得するのにも一苦労で、真冬の寒い中で明け方4時からカザフスタン大使館の外で申請のために列に並んだとのことであった。
しかしこうした事象は、両国政府間の合意事項であるビザ免除協定が2023年11月10日から実施されたことで、過去のものとなった。双方とも、条件に応じてビザなしで最大30日間の滞在が可能となっている。
両国の首脳は、去年5月の「中華人民共和国とカザフスタン共和国の共同声明」に基づき、2024年を中国のカザフスタン観光年とすると発表した。また、16日にマルジクパエフ観光スポーツ相が、この「カザフスタン観光年」を2024年3月からスタートさせると表明している。
(中国経済新聞)