1月7日12時8分、浙江省の寧波市と舟山市をつなぐ「甬舟鉄道」の道路併用となる「西堠門大橋」の5号桁の建設現場で、最後の1本である5号-12ドリルへのコンクリート流し込み作業が完了した。鉄道・道路兼用橋としては世界最大のスパンで、世界で最も広い海上橋となる「西堠門鉄道道路両用大橋」における長さ6.3メートルの5号桁18本すべてのコンクリート流し込みが終わり、完成に大きく近づいた。
この橋は、舟山の金塘島と冊子島の間にある西堠門水道に架けられた甬舟鉄道と甬舟高速道路の兼用橋である。海の部分は水深が最大93メートル、最大流速4.1m/秒で、100年の1度の割合で8.8メートルの波が発生し、風力6以上の日数が年間100日以上、橋梁部の設計基準風速は44.8m/秒(風力14)である。
橋の全長は3118メートルで、建設中の鉄道・道路兼用橋としてはスパンが世界最大の1488メートルの斜めつり橋である。広さも海上橋としては世界で最も広い68メートルとなる。レイアウトは、中央が鉄道で両側が道路という「並行スタイル」としている。鉄道は複線の旅客路線で設計時速250キロメートル、道路は両側6車線の高速道路で設計時速100キロメートルである。この橋は甬舟鉄道における極めて重要な工程であり、規模も大きく橋梁の構造も新しいもので、新技術をふんだんに取り入れた限界に挑戦する海上工事である。完成後は、中国を代表する高速鉄道の海上大橋となる。
甬舟鉄道は浙江省内を東西に走り、寧波東駅を起点として寧波市鄞州区、北侖区、舟山市金塘島、冊子島、舟山本島を通り、東側で定海区白泉鎮に至る全長およそ77キロメートルの路線で、設計時速は250キロメートル、2028年に完成予定である。浙江省内で本土側と舟山島を「1時間圏内」で結ぶ旅客鉄道となる。浙江省の市街部で唯一鉄道の通っていなかった地域に開通することで、鉄道網の整備が進み、沿線の観光業も刺激され、寧波と舟山を結び付けて一体化し、「一帯一路」や長江経済帯に接続させるなど、極めて大きな意味を持つものである。
(中国経済新聞)