先日、中国の新興EV(電気自動車)メーカー、蔚来汽車(NIO)の李斌(リ・ビン)会長兼CEOは、全従業員宛に書簡を発表し、その中で同社が従業員数を約10%削減し、11月に完了するとした。
2022年末までに、「蔚来汽車」の従業員総数は約2万6,000人となり、10%の比率で計算すると約2,600人が影響を受ける可能性がある。 財務報告によると、2022年末までに「理想汽車」の従業員数は1万9,396人、「小鵬汽車」の従業員数は1万5,829人で、「蔚来汽車」は3つの自動車会社の中で最大の従業員規模を誇る。
2022年、「蔚来汽車」は前年を34%上回る12万2,500台を納車した。 同社は以前、2022年までに15万台を販売するという目標を掲げていたが、明らかに期待を下回った。 その時点で、同社はすでに哪吒汽車(Neta)と理想汽車に納車台数で抜かれ新車メーカー中3位、2021年から1つ順位を下げていた。
先日、理想汽車が発表した10月の新車納車台数は前年同月比302.1%増の4万400台となり、初めて1ヶ月の納車台数が4万台の大台を超え新興EVメーカーでトップに躍り出た。第2位は、小鵬汽車、零跑汽車、「蔚来汽車」で、納車台数は1万台から2万台である。
小鵬汽車の10月の新車販売台数は前年同月比292%増の2万台となり、月間販売台数2万台の大台を突破。単月の販売台数でも過去最高を記録した。零跑汽車の10月新車販売台数は前年同月比159.06%増の18,200台で、こちらも過去最高を記録した。
蔚来汽車の業界順位が4位に落ちたのは、同社の生産能力が低いからではなく、他の新興メーカーの生産能力が加速しすぎたからだ。蔚来汽車の10月の生産台数は前月比2.77%増の1万6,100台。 最初の10ヶ月間で、同社は前年同期比36.30%増の合計12万6,100台を納車した。
業績面では、「理想汽車」はすでに黒字を達成しているが、蔚来汽車は依然として赤字に陥っている。2018年から2023年上半期までの5年半で、同社は764億元(約1兆5900億円)の純損失を累積している。 2023年上半期は109億2600万元(約2274億4000万円)の純損失を計上するため、同社の収益見通しは楽観視できない。
(中国経済新聞)