アメリカ政府は10月17日、NVIDIAなどのより高度なAIチップの中国への輸出を阻止する計画である旨を発表した。
新たな規制により、NVIDIA製のチップ「A800」や「H800」なども影響を受けることになる。この規制は、意見を30日間公募したのちに発効する。
これに対してNVIDIAは、「われわれは適用されるすべての法規を守り、その上で各業種に対応する数千種類の製品の提供に努めている。われわれの製品に対する世界の需要から見て、(新たな規制は)当面は業績への実質的な影響が生じない見込み」と表明した。
また今回の規制は、企業がチップを集積するChiplet(チップレット)によって規制をかいくぐるのを防ぐ狙いもある。アメリカ商務省のジーナ・ライモンド (Gina Raimondo) 長官は、「『抜け穴をふさぐ』もので、今後は少なくとも每年更新することになる」と述べた。また、中国へのチップ輸出への影響は限定的なものとなり、ゲーム機やスマートフォンなど一般消費財のチップは対象外という。
アメリカは去年10月に、中国向けのAIチップについて帯域幅に規制を設け、NVIDIAの「A100」と「H100」も対象となった。このためNVIDIAは、代替品となる「A800」と「H800」を中国企業に提供している。中国のあるコンピューターメーカーによると、「H800」のサーバーは、転送速度が每秒400GBにダウンしたほかは、各国に販売している「H100」とあらゆる面で同等だという。
(中国経済新聞)