「最強地級市」の蘇州市、人材集めに貸切列車を運行

2023/10/1 08:30

江蘇省蘇州市は9月23日、2023年秋の企業の大学生採用活動「キャンパス蘇州デー」をスタートした。8両編成の高速鉄道「G1738」に、武漢大学、華中科技大学、武漢理工大学、華中農業大学を今年卒業した600人を乗せ、「新卒採用列車」さながらの蘇州行きの貸切列車として運行するという、一味違った就職活動をもたらした。蘇州市は、往復の鉄道運賃および宿泊費や食事代をすべて負担した上、特別ギフトも贈呈している。

蘇州市は、この「キャンパス蘇州デー」を12月上旬まで実施するほか、市内の各県や区が主要大学10校で、イノベーション・創業環境プロモーション、会社説明会、若者市場、産学官交流会などを実施する。また、22の省で計54の都市、95の路線で大学168校にて、会社説明会を300回実施する。

地級市の中でトップを行き、かねてから「最強」と呼ばれている蘇州市は、2022年のGDPが2兆3958.34億元(約48.8兆円)で、中国のすべての都市でも6位である。去年は、ハイテク製造業の生産額は前年より7.5%増えて1兆5735.5億元(約32.05兆円)で、主な工業の総生産額の割合は前年より2.1ポイント増えて36.1%であった。

蘇州市は、ハイテク産業の成長で優秀な人材が押し寄せている。これらは所得もおおむね高額で、現地に家を構え、子供など家族も帯同するので、人口の増加につながる。2020年に実施された第7回国勢調査の結果を見ると、常住人口は2010年から2020年の間に229万人、率にして21.88%増えている。

(中国経済新聞)