7月5日、中国国内で英語教育から発祥した学習塾大手の「新東方」配下のライブ通販会社「東方甄選」が、同名のAppで初めてのライブ配信番組となる「甘粛ステージ」の放映を開始した。番組はTiktokのアカウント「東方甄選、世界を見る」でも同時配信されている。

番組の効果はてきめんであり、外部サイト「七麦数据」によると、App「東方甄選」のiPhoneでのダウンロード件数は7月4日には4132件であったが、7月5日には29017件と急増した。7月6日は14705件とやや落ちたものの10000件以上を維持した。またiPhone App Storeの購入Appランキングでは13位となっている。

東方甄選にとって、今回のライブ開始は外部のサイトに頼らず自社での収益構造形成への大切な一歩となる。

東方甄選は2022年6月の「ライブコマースレッスン」が大変な人気を呼び、その後1年近くに渡りTiktokのライブコマースのランキングで上位に立っていたが、今は頭打ちになって急成長も望めなくなっている。

このため東方甄選は、農産物のほか、「図書」、「自営商品」、「世界を見る」、「きれいな生活（メイク）」といったアカウントを設けるなど、様々な試みを演じている。またコンテンツについても、「地方行き」をテーマに観光プラン、特産品、書籍といった商品を出している。今回の甘粛ステージは、山西省、四川省に次ぐ3つ目の「地方」ライブとなる。

自社でのライブアプリやブランド体系を設けることは、新東方の創業者である兪敏洪氏の目標である。兪氏は2022年6月にライブ配信で、この二つの目標について、「東方甄選は今後も真剣に取り組む。まずは立体化した販売サイトを設けて、さらに多くの事業者に対応する。Tiktok以外の場所も検討する。さらには、網易厳選のような商品体系をなるべく早めに整備する」と述べている。

（中国経済新聞）