中国、2022年の婚姻数が700万組を割る

2023/06/15 11:00

中国の民政省によると、2022年の婚姻届の件数は前年からおよそ81万組減って683.3万組であった。

民政省の公開情報を見ると、去年の婚姻数は、統計を取り始めた1986年以降で最低であることが分かった。

1986年以降の年間婚姻数を整理すると、2008年に1000万組を超え、その後は増える一方で2013年にピーク(1346.9万組)に達したが、2014年から9年連続で減少している。うち2019年は1000万組を割り、2020年は900万組を割り、2021年は800万組を割り、2022年は700万組を割り込んだ。中でも2020年は113万組の減少となっている。

2022年の婚姻数は1986年以降で最低であり、初めて700万の大台を下回った。2021年と比べておよそ81万組減り、ピークの2013年から49.3%減となっている。

復旦大学人口研究所の任遠教授は、「世の中の成長や移り変わりで結婚率が減り、さらに人口学的な要因で適齢期の人口が減っていることなどにより、婚姻数が年々少なくなっている」と述べる。

任教授は、「結婚率の低下や結婚者数の減少により出生率が一段と下がり、特に『1人目』が生まれなくなっていく」と語る。

中国人口・発展研究所の賀丹主任が発表した「出産支援体制の構築 第1子出産へさらなる支援を」との文章で、1人目の減少や出産の遅れが出生数の低下につながっていると指摘されている。合計出生率は2019年の1.52から2022年には1.07に減り、このうち1人目は同じく0.7から0.5に減っている。また初産の平均年齢は26.4歳から27.4歳に上昇している。

(中国経済新聞)