動画共有サービスTikTokなどを運営する中国のテクノロジー企業「バイトダンス」の創業者で、2年前にCEOを退任していた張一鳴(Zhang Yiming)氏が、香港で投資ファンドを設立した。
香港の会社登録サイトによると、このファンドは「Cool River Venture」という個人の株式会社で、2023年5月22日に発足している。張氏が取締役で唯一の株主はGalaxy LLC、持株率100%である。
消息筋によると、このファンドの投資先は主にテクノロジー企業という。
張氏はバイトダンスCEOであった2021年5月に、全社員あてのメールで退任を告げ、創業者の1人である梁汝波(Liang Rubo)氏が後任となると発表していた。この中で張氏は、長期ビジョンや企業文化およびCSRに焦点を当てるとし、バーチャルリアリティー、ライフサイエンス、計算科学など新種のテクノロジーに興味があると表明している。
張氏は、退任後は余り姿を見せず、最近では5月、故郷での職業教育や芸術教育など公益事業の支援へ芳梅教育発展ファンドに2億元(約39.5億円)を追加寄贈すると報道されていた。
「フォーブス」の2022年中国長者番付によると、張氏は495億ドル(約6.91兆円)で2位であった。
(中国経済新聞)