中国、デジタル経済の規模は50兆元(約984兆円)超、うち産業のデジタル化が8割

2023/04/29 19:19

4月27日に開幕した「第6回デジタル中国建設サミット」で、中国情報通信研究院が「中国デジタル経済発展研究報告(2023年)」を発表した。中国のデジタル経済は一段と成長を果たしており、2022年の規模は前年比10.3%増の50.2兆元(約988兆円)に達した。11年連続でGDPの名目上成長率を上回り、GDPに占める割合は国民経済における第二次産業の占める割合と同等の41.5%に達している。

デジタル経済は、デジタルの産業化、産業のデジタル化、デジタル化の整備、データの価値化という4分野に分けられる。

構成を見ると、2022年、デジタルの産業化と産業のデジタル化の規模は順に9.2兆元(約181兆円)および41兆元(約807兆円)で、デジタル経済全体に占める割合は18.3%および81.7%である。前年比10.3%の伸びでGDPに占める割合は33.9%となっている産業のデジタル化が、デジタル経済の成長を牽引していることわかる。

今回の報告では、デジタル経済全般で生産率が向上していることもわかる。2022年、デジタル経済全般の生産率は1.75で、2012年より0.09増えている。こうした数字や前年比伸び率は国民経済の生産効率を大きく上回っており、経済を大きく支え、牽引している姿が見える。デジタル経済の生産率を産業別に見ると、第一次産業では小幅な上昇、第二次産業では10年間で上昇のあと下降といった流れであるが、第三次産業は大幅に上昇しており、生産率引き上げの原動力になっている。

(中国経済新聞)