NVIDIAの創業者でCEOであるジェンスン・フアン氏はアメリカ時間3月21日、ソフトウェア開発者のための年次技術サミット「GTC」で、最新のAIやチップを披露した。この中で、ChatGPTなどのAIの開発に使われる高性能で高価なスーパーコンピューターがほぼすべての企業にリースされるとの知らせに注目が寄せられている。
NVIDIAによると、大規模言語モデルによるAIの普及に向けて、8つのフラグシップA100またはH100チップを搭載したスーパーAIコンピュータシステム「DGX」を、企業向けに月々37000ドル(約490万円)でリースするという。
フアン氏は北京時間3月22日朝に行われたインタビューで、「欧米ではクラウドサービスの会社と手を組んでDGXシステムAIスーパーコンピューターを提供する。中国にはカスタマイズしたAmpereやHopperチップがあり、アリババ、テンセント、バイドゥなどのクラウドプロバイダを通じてスキルを提供する。これら各社はトップレベルのサービスを提供する力があり、中国のベンチャー企業に大規模言語モデルを開発するチャンスをもたらせるものと固く信じている」と述べた。
フアン氏の言う中国で使えるチップのAmpereとHopperとは、大規模言語モデルを開発する際に現在広く使われているA800とH800を指す。
目下、マイクロソフトやグーグルなどアメリカの大手がAIの大規模言語モデルの開発にかなりの投資をしているほか、中国のIT大手や技術系ベンチャーもGPTモデルの開発に取り組んでいる。AIチップで主導権を握っているNVIDIAは今年、大量の需要をバックに株価が77%以上値上がりし、時価はインテルのおよそ5倍となる6500億ドル(約86.1兆円)に膨らんでいる。
(中国経済新聞)