浙江省台州市の銀行が、死亡した男性の家族に対し、抱えていたクレジットカード未払い分58000元(約114万円)を返済するよう求めた。
限度額6万元(約118万円)のクレジットカードを持ち、日ごろ延滞なく返済していた台州市の陳さんが、カードで58000元(約114万円)を決済したのちに急病で亡くなった。この知らせを受けた銀行は、陳さんの妻と娘に電話を入れて返済をするよう求め、拒否した場合は2人を起訴すると伝えた。これで双方言い合いとなり、娘が「まずは親族であることを銀行が証明すべきだ。でないと一切応じない」と言い、一方的に電話を切った。
銀行側はその後、再び妻と娘に対して返済するよう申し入れたが、2人は陳さんの未払い分について一切関係がないと言い、本人の遺産もとうに返済に使われて今は返しようがないときっぱり述べた。
銀行は結局、2人を相手取り、即時返済を求めて訴えを起こした。
この件について裁判所は、「陳さんの残した58000元について妻は確かに無関係であった。このような場合、58000元が夫婦の共同生活費である旨を銀行側が証明する必要があるが、銀行はそれを怠ったので、夫婦に58000元を返済する義務はない。夫婦共同の借金でない以上、妻が返済する必要もない」と判断した。
銀行側はこの判決を不服として控訴したが、二審でも棄却された。
(中国経済新聞)