日本経済新聞は2月20日、日本に在住する「高度外国人材」のうち、出身国別で最も多いのが中国で、2位のインドや3位の韓国を大きく引き離して66%に達していると報道した。
「高度外国人材」とは専門的知識や技能を持ち、国内の会社や研究機関などに勤めている外国人を指し、出入国管理機関である「出入国在留管理庁」は、「日本の産業にイノベーションをもたらすとともに労働市場の効率性を高めることが期待される人材」と説明している。日本政府は2012年に「高度専門職(高度で専門的な職種)」という在留資格を設けて外国の高度な人材の呼び寄せに力を入れ始め、2022年6月末現在でこの資格の取得者は在日外国人全体の0.6%にあたる17199人となっている。また国籍別に見ると、2021年末現在で「高度専門職」は中国出身者が66%を占め、2位のインド(6%)や3位の韓国(4%)を大きく引き離している。
さらに政府は2月17日に、人材のさらなる受け入れ策として、年収2000万円以上の外国人技術者に対して1年間の国内滞在で永住権(永久居住権)の申請を認めるという「特別高度人材制度」を新たに設けると決定した。さらに、世界的な有名大学の卒業者に対して、就職活動を行えるように最長で2年間の滞在を認める。
日本は現在、低賃金が理由で高度な人材を招きにくい状態となっている。2022年のアンケート結果を見ると、IT業界の従業員の平均年収はおよそ4万ドル(約538万円)で、アメリカの半分である。日本は転職文化が根付かず、職種別の賃金レベルも不明確であり、専門的人材の待遇に格差があって市場の実情にそぐわないと日本経済新聞は指摘している。高度な人材を招くには国外との賃金格差を縮小する必要があるという。
(中国経済新聞)