中国で、1か月前まで品不足だった感染予防用のN95マスクがこのところ値下がりしている。
大手通販サイトを検索すると、N95マスクは品揃えも十分で値段も下がっており、一時は10元(約195円)以上であったが今は軒並み1元(約19円)以下となっている。
N95は、12月はコロナ対策での需要増で値上がりしていた。中国国営テレビによると、「マスクの感染予防効果を見極めるポイントは規格番号である。完全に基準を満たすものは医療用防護マスク(GB19083-2010)、外科用マスク(YY0469-2011)、医療用使い捨てマスク(YY/T 0969-2013)、日常用マスク(GB/T 32610-2016)、子供用マスク(GB/T 38880-2020)の5種類のみで、これらの番号が記載されていないものは規格が不十分」とのことである。
中国は1月に入って各地で感染のピークが過ぎたと発表され、すでに感染したか回復した人がかなり増えており、N95も必要とされなくなっている。
N95は、需要が一服した一方で生産には力が入っている。
中国石油天然ガス集団は1月10日、子会社の「大港石化」がポリプロピレン系繊維(PP繊維)を1時間で11トンする設備を整え、2週間で4000トンを生産する見込みと発表した。PP繊維1トンで外科用使い捨てマスクが90-100万枚、N95医療用マスクがおよそ20-25万枚生産され、4000トンでは外科用マスクをおよそ40億枚、N95医療用マスクを10億枚生産することになる。
(中国経済新聞)