フィリピンのマルコス大統領が2023年1月3日から5日までの3日間、中国を公式訪問した。
中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は12月30日の定例記者会見で、「2023年、マルコス大統領を初の外国首脳として迎える」と述べた。マルコス大統領にとって去年6月の就任後初の訪中であり、またASEAN以外で最初の外国訪問となった。
中国とフィリピンは1月5日に、重点分野である農業、インフラ、エネルギー、文化の4方面で協力を深め、国防、安全、技術、貿易、投資などでさらに協力の道を広げるといった中身のある共同声明を発表した。
上海にある国際問題研究院の外交政策研究所で周辺外交室の主任を務める周士新(Zhou Shixin)氏は、マルコス大統領の訪中について、中・比の両国が重視しているほかアメリカなど国際社会もかなり注目していると述べた。
周氏はさらに、今回の訪問は経済面の実務協力を軸とした双方の協力の重点を引き延ばすものだと分析した。両国は今回、経済や貿易を中心に共同事業14件を進めることで合意している。
国交樹立から50年近くが経過した今、中国はフィリピン最大の貿易相手国、輸入相手国で、2番目の輸出相手国となっている。中国税関総署によると、2022年1月~10月、フィリピンとの貿易額は727億ドル(約9.74兆円)で、フィリピンへの輸出額は532.23億ドル(約7.13兆円)、輸入額は194.77億ドル(約2.61兆円)である。
(中国経済新聞)