現在、都市化が中国の経済成長を牽引している。国家統計局の数字によると、2021年の中国の都市居住人口は9.1425億人で、都市化率は64.7%となった。
45都市(直轄市、計画単列都市、省都、経済総額の大きい普通地級市(蘇州、東莞、仏山など))の都市化率を見てみると、総じて全国平均より高い都市化率を示していることが分かる。そのうち、25都市が80%、6都市が90%を超え、深センが99.8%で1位となった。
都市化率が90%を超えたのは深セン、ウルムチ、佛山(Foshan)、東莞(Dongguan)、珠海(Zhuhai)、厦門(Xiamenアモイ)の6都市であった。
地域分布を見ると、都市化率が90%を超える6都市のうち4都市が珠江デルタ地域に位置している。そのうち、佛山は95.2%、東莞は92.2%、珠海は90.8%に達し、一級都市である広州は86.5%に達している。珠江デルタ地域全体の都市化率は現在87.5%で、北京と同じで上海より若干低い。また、都市化率が90%を超えているのは、ウルムチと厦門で、それぞれ96.1%と90.1%であった。
広東省体改研究会の執行会長である彭彭(PengPeng)氏によると「珠江デルタ地域は地理的空間が狭く、全国で最も人口密度の高い都市集積地であり、主要都市間でほぼ境がない状態となっている」
その中でも、厦門、深セン、珠海の3つの経済特区は、いずれも高い都市化レベルを誇っている。これらの経済特区はいずれも比較的小さく、厦門、珠海、深セン(深汕特別合作区を除く)はいずれも2,000平方キロメートル未満となっている。また、経済特区の設置後、これらの都市はいずれも県級市が1つしかなく、後に区に変更された。
45都市のデータを見ると、都市化率の高い都市は、市内に県がないか、県級市の数が少ないという傾向がある。例えば、深セン、仏山、東莞、珠海、厦門、上海、北京、南京、広州、天津、武漢、海口はいずれも「県なし都市」で県級市がなく、農地や農村人口の割合が相対的に低い地域となっている。
(中国経済新聞)