中国各地の大都市で、市民の移動や生活が便利になるようにコロナ規制が急速に改められている。
12月2日~4日、北京、天津、重慶、上海の直轄市4か所のほか、いずれも地域の中心都市である河北省石家荘、広東省広州市、雲南省昆明市、広西自治区南寧市、黒竜江省ハルビン市、河南省鄭州市、湖北省武漢市、山東省済南市、江西省南昌市、浙江省杭州市、および深センなど他の大都市でも移動規制を緩和する措置が発表された。
主な内容は公共の交通機関利用時におけるPCR陰性証明提示の廃止であり、また一部の都市では薬の購入や病院への通院の際に健康アプリの提示のみを求めるとしている。
山東省の保健当局によると、2022年12月5日午前0時から、公園、観光スポット、サービスエリアなどの公共の場所や、地下鉄、バス、タクシーなど交通機関を利用する際、健康アプリ提示もPCR陰性証明も不要とする。解熱剤、咳止め、抗ウイルス、抗生物質といった薬をオンラインまたは薬局で購入する際も、陰性証明や個人情報の登録が不要となる。さらに駅やバスターミナル、港湾部、高速道路の検問などでのPCR検査も撤廃する。
中国の孫春蘭(Sun Chun Lan)副総理は11月30日の的座談会で、「オミクロンが弱毒化し、ワクチンの接種も進み、予防経験も積み重ねたことで、中国のコロナ対策は新たな情勢や任務を前にしている。国民を中心とし、コロナ対策を着実に進めながら改善をはかり、歩みは小さく立ち止まらない」と述べた。また12月1日の座談会でも、「着実に前進し、歩みは小さく立ち止まらず、コロナ対策を主体的に改善していくことは感染予防への重要な経験である」と改めて述べている。
(中国経済新聞)