中国、2030年の宅配取扱個数2,700億個へ AI活用で物流の高度化を加速

2026/07/31 10:30

中国国家郵政局はこのほど、国家発展改革委員会、交通運輸部と共同で「第15次5カ年郵政産業発展計画(2026~2030年)」を発表した。2030年までに、郵政業界全体の営業収入を2兆4,000億元(約49兆4,000億円)、宅配事業の営業収入を2兆元(約41兆2,000億円)、宅配便取扱個数を年間2,700億個に拡大する目標を掲げている。

計画では、郵政・宅配産業を国民生活と経済活動を支える重要な社会インフラと位置付け、高品質な発展を推進する方針を示した。2030年までに、中国の宅配企業の国際競争力を高めるとともに、都市部と農村部、地域間のサービス格差を縮小し、国民の満足度向上を図る。

また、郵便・宅配ネットワークの集約化・スマート化を進め、国家レベルの物流ハブの機能強化や国際物流ネットワークの拡充、安全性とレジリエンスの向上を目指す。2035年までには、世界トップクラスの競争力を持つ国際物流企業をさらに育成し、郵政産業全体の発展水準を大幅に引き上げるとしている。

今回の計画では、「AI(人工知能)+郵政・宅配」を重点施策の一つに位置付けた。高効率・高付加価値配送への対応に加え、山間部や離島、高原地帯など地上輸送が困難な地域では、ドローン配送の活用を積極的に推進し、宅配拠点や農村サービスステーションへの離着陸設備の整備を支援する。

さらに、スマート端末やAIの普及、配送全工程の自動監視・自動配車システムの高度化を進めるほか、宅配ビッグデータを活用して消費動向や物流状況、景気動向を分析し、政府の政策立案や企業経営、市場分析に役立てる方針だ。

専門家は、今回の計画の特徴として、物流効率の向上、地域格差の是正、デジタル・スマート化、海外物流網の拡充、環境対応の強化を挙げる。全国5大物流ハブの整備、自動仕分けや無人配送の普及、環境配慮型包装の推進、過度な価格競争の是正などを通じて、宅配業界の持続的な成長を後押しする考えだ。

(中国経済新聞)