端午節連休、中国伝統文化ブーム到来 屈原故里が人気No.1に

2026/06/21 14:30

今年の端午節連休(6月19日~22日)、中国各地で伝統文化や民俗行事を体験できる観光地が人気を集めた。なかでも、端午節文化の発祥地として知られる湖北省宜昌市は、多くの観光客を引きつけ、文化体験型観光の新たな人気スポットとなっている。

中国の生活情報サービス大手・美団(Meituan、メイトゥアン)のデータによると、端午節期間中、宜昌市の高級ホテル(五つ星ホテル)の予約件数は前年同期比55%増加し、「宜昌グルメ」の検索件数も34%増加した。

美団が発表した「端午節人気民俗観光スポット予測ランキング」では、宜昌市の「屈原故里文化観光区」が首位となった。同観光区では、粽(ちまき)作りや五毒払い、五色の糸編み、無形文化遺産の伝統芸能公演など、端午節ならではの体験型イベントを実施。予約状況などから、連休期間中の来場者数は前年比約10%増加すると見込まれている。

同観光地の担当者によると、ここ数年で中国伝統文化を体験したいという旅行需要が大きく高まっている。特に若年層の間では、単なる観光ではなく、歴史や文化への理解を深めながら参加できる体験型コンテンツへの関心が強まっているという。

来場者の中心は21歳から45歳までの中青年層で、オンライン予約利用者が全体の8割以上を占める。なかでも親子連れによる文化学習を兼ねた旅行や、伝統文化や漢服などの「国風文化」を好む若者の来訪が目立っている。

一方、端午節の代表的な行事であるドラゴンボートレースも高い人気を集めた。広東省仏山市では、「水上F1」とも呼ばれる「畳滘ドラゴンボートドリフト大会」が開催され、観光需要を押し上げた。美団によると、直近1週間の「仏山ホテル」の検索件数は前年同期比33%増、「仏山グルメ」は10%増となった。

また、気温上昇に伴い、水辺のレジャー施設への需要も拡大している。端午節期間中のウォーターアクティビティ関連チケット予約は前年同期比33%増加し、渓谷漂流や高原リゾート、滝や渓流を楽しめる避暑地が人気を集めた。

「端午節人気避暑スポット予測ランキング」では、広東省清遠市の「古龍峡」が1位に選ばれた。同施設では漂流体験に加え、エンターテインメントやeスポーツと組み合わせた新たな観光コンテンツを展開しており、体験価値の向上を図っている。

古龍峡によると、2025年の来場者数は約204万人に達し、そのうち外国人観光客が11.3%を占めた。来場者の中心は18歳から35歳までの若年層で、中国の自然やレジャーを楽しむ海外観光客も増加しているという。 中国国内では近年、伝統文化を観光資源として活用する動きが広がっており、端午節をはじめとする伝統行事が地域観光の活性化につながる重要な要素となっている。文化体験とレジャーを融合させた新しい観光スタイルが、若い世代を中心に定着しつつある。