中国が自主開発を進める核融合装置「BEST(Boron-based Experimental Superconducting Tokamak)」プロジェクトの建設が、重要な節目を迎えた。最近、同装置の最初の主要部品である「ドゥワ底座(Dewar Base)」の据え付けが完了し、建設工程における重要なブレークスルーとなった。
この進展を受け、10月14日には複数の中国A株上場企業が、同プロジェクトへの関与や関連技術の開発状況について投資家向けプラットフォームで相次いで明らかにした。
■ 広大特材(Guangda Special Material Co., Ltd.)
広大特材は、核融合装置に使用される超伝導コイルの装甲用素材を主要供給品としており、すでに量産供給を実現している。同社はさらに、BESTプロジェクトのコイルボックス機械加工プロジェクトを落札し、現在施工を進めているという。
■ 派克新材(Parker New Material Co., Ltd.)
派克新材は中国聚変産業連盟(Fusion Industry Alliance)のメンバー企業として、BESTプロジェクト向けに真空チャンバー、遮蔽ブランケット、ダイバータ、第一壁などの主要部品の素材開発および製品提供を行っている。
■ 遠東股份(Far East Smart Energy Co., Ltd.)
遠東股份の子会社である安缆(Anlan Cable)は、コンパクト型核融合実験装置(BEST)プロジェクトの入札を獲得。同社の製品はすでに可制御核融合実験装置EAST(Experimental Advanced Superconducting Tokamak)にも採用されている。さらに、主要研究機関や大学と連携し、超伝導テープ材や核融合用電力ケーブルの技術開発を推進している。また、中国国内の「小さな太陽」計画にも積極的に参画しているという。
(中国経済新聞)