刘海星氏、中聯部部長に就任

2025/09/30 21:28

中国共産党の対外工作を担う重要機関、中央対外連絡部(中聯部)のトップ人事に異動があった。9月30日の同部公式ウェブサイトの更新情報によると、劉海星氏が新部長に就任したことが明らかになった。これにより、中国の外交・党間交流戦略に新たな動きが生じそうだ。一方、前部長の劉建超氏の動向については、公式発表はまだない。
劉海星氏、男、漢族、1963年4月生まれ、江蘇省出身。大学卒業、文学学士号取得。第20期中央委員に選出されている。北京外国語大学法語学科を1985年に卒業後、外務省翻訳室科員としてキャリアをスタートさせた。以降、フランス大使館での一等書記官、国連代表団参事官、外務省西欧司副司長、欧州司副司長、フランス大使館公使(2009年)などを歴任。2012年には外務省欧州司司長に昇進し、2015年12月には外務省部長助理に任命された。
2017年3月以降は、中央国家安全委員会弁公室副主任を務め、特に日常業務の分管を担当。国家安全保障分野での実務経験が豊富で、中国の対外政策と安全保障の交差点で活躍してきた。劉氏の就任は、中聯部の党間外交を強化し、国家安全保障の視点をより強く反映させる可能性が高い。中国共産党の対外工作は、「一帯一路」構想やグローバルな党間交流を推進する柱となっており、劉氏の外交バックグラウンドがこれを支えるとみられる。
中聯部は、中国共産党が外国の政党や政府との非公式交流を主導する機関で、公式外交(外交部)と並行して柔軟な対話チャネルを提供する役割を果たす。

(中国経済新聞)