8月29日、中国のテクノロジー大手ファーウェイ(華為技術有限公司)は、北京金融資産取引所に対し、2025年上半期の半期報告書を提出した。これは、同社が国内での債券発行に伴う情報開示要件を満たすためのものである。報告書によると、ファーウェイの2025年上半期の売上高は4,270億元(約8兆円)で、前年同期比3.95%の増加を記録した。一方で、純利益は371.95億元(約7,000億円)となり、前年同期比で32.21%の大幅な減少となった。
ファーウェイは、半期報告書において各事業部門の詳細なデータを公開しなかったが、純利益の大幅な減少は、営業コストの増加が主な要因であると説明している。特に、以下の経費の増加が売上高の成長率を上回ったことが明らかになった:
販売費: 393.76億元(前年同期比11.09%増)
研究開発費: 969.50億元(前年同期比9.05%増)
管理費: 242.03億元(前年同期比7.57%増)
これらの経費の伸び率は、いずれも売上高の成長率(3.95%)を上回っており、利益圧迫の主要因となっている。特に、ファーウェイが「根幹技術」への継続的な投資を強化していることが、コスト増の一因と考えられる。研究開発費の大幅な増加は、同社が技術革新と自社技術の強化に注力している姿勢を反映しているが、これが短期的には利益率の低下を招いている。

ファーウェイは、長年にわたり通信機器、スマートフォン、クラウドサービス、人工知能(AI)、自動運転技術など、多岐にわたる分野で事業を展開してきた。しかし、米国を中心とする国際的な制裁や技術輸出規制により、半導体やソフトウェアの供給網に制約を受ける中、同社は自社開発の技術や代替ソリューションへの投資を加速させている。特に、独自OS「HarmonyOS」や自社開発チップの強化など、技術的自立を目指す取り組みが顕著である。
今回の報告書では、具体的な事業別の業績は開示されなかったが、ファーウェイの主要事業であるスマートフォン部門やクラウドコンピューティング部門は、依然として競争の激しい市場環境に直面している。中国国内市場では、シャオミ(小米)やオッポ(OPPO)など競合他社との競争が激化しており、海外市場では地政学的リスクが成長の足かせとなっている。
ファーウェイの利益減少は、同社が直面している構造的な課題を浮き彫りにしている。研究開発への積極的な投資は、長期的な競争力強化に不可欠だが、短期的には財務パフォーマンスに影響を与えている。特に、米国の制裁が続く中、ファーウェイは半導体や部品の自給自足をさらに進める必要があり、これがコスト構造にさらなる圧力を加える可能性がある。
一方で、売上高の3.95%増は、厳しい市場環境下でもファーウェイが一定の成長を維持していることを示している。中国政府の支援や国内市場での強いブランド力を背景に、同社はクラウドサービスやAI関連事業で新たな成長機会を模索している。また、2025年以降も、5G技術やスマートシティ関連のプロジェクトでグローバルな影響力を維持しようとする姿勢が見られる。
(中国経済新聞)