CATL、Smarter E South America 2025で「TENER Stack」を発表 南米で存在感を拡大

2025/08/29 17:00

エネルギー貯蔵ソリューションの世界的リーダーCATLは、南米最大のエネルギー貯蔵展示会「Smarter E South America 2025」に初出展し、新技術「TENER Stack」を発表した。

「TENER Stack」は世界初のスタッカブル型超大型エネルギー貯蔵システム(9MWh級)で、CATLの多様なセル技術に対応。最長5年間の劣化ゼロや高温耐性といった選択肢を提供し、南米の幅広い気候条件に適している。

アメリカ地域エネルギー貯蔵事業部のエグゼクティブプレジデント、Ray Seeは次のように話した。

「ブラジルは世界で最も多様なエネルギー貯蔵の事例を持つ。当社はこれまで培った実績と現地パートナーシップをもとに、地域のクリーンエネルギー移行を加速させていく。」

ブラジル市場に合わせた設計

ブラジルのエネルギー市場は転換期を迎えており、再生可能エネルギー主導の電力網の下で急速な成長が予測されている。柔軟なエネルギーソリューションへの需要は高まっており、BloombergNEFも「ブラジルのエネルギー貯蔵市場は急成長段階にある」と指摘。2050年のネットゼロ達成には6兆ドル超の投資が必要とされている。

この急速な需要に応えるため、CATLは「TENER Stack」を投入。容量、柔軟性、安全性、輸送性で従来を大きく上回るシステムとなっている。

システムは9MWhを蓄えられ、200kWhのバッテリーを積んだ電動バス45台をフル充電するか、ブラジルの一般家庭6年分の電力をまかなえる。従来の20フィートシステムに比べ土地利用効率は45%向上し、エネルギー密度も50%上昇。大規模案件では、800MWh級ステーション建設に必要なコンテナ数を従来比で45%削減できる。

また「2in1」設計により重量は36トン未満で、世界市場の99%で輸送規制を満たす。標準輸送手段に適合し、輸送コストは最大35%削減。低重心設計で橋梁やトンネル、農村部の制約あるインフラでも安定性を確保する。

安全性と信頼性

「TENER Stack」には熱安定性の高いLFPバッテリーを採用。感度40%向上の新型ガスセンサーが従来より35%早く消火システムを作動させる。三重の断熱構造で最長2時間の耐火性能を持ち、IEEE693の耐震基準もクリア。マグニチュード9の地震やカテゴリー5のハリケーンにも耐えられる。さらに上部熱管理システムにより騒音は65dB(A)に抑え、都市部利用にも適している。

ブラジルを含む南米特有の課題──電力網の不安定さ、高温、多湿、遠隔地での保守不足──にも対応。新型ガスセンサーは寿命10年と従来の5倍で、アクセス困難な場所でも安定稼働を実現。再設計されたコンテナUPSは自立型で、短寿命の鉛蓄電池や8年寿命のLFPバッテリーに依存せず、停電時のバックアップ時間を従来の20分から2時間に延長した。

南米市場へのコミットメント

CATLはすでにブラジルで実績を重ねており、2022年には同国初のユーティリティ規模蓄電プロジェクト「Registroエネルギー貯蔵プロジェクト」に電力を供給。3年以上の安定稼働を経て、南米エネルギー貯蔵産業の基準となっている。今年は第1発電所の拡張も完了し、現地市場での存在感をさらに強めた。

活動はブラジルにとどまらず、チリ、アルゼンチン、メキシコ、コロンビア、ドミニカ共和国でも現地チームを構築。今年9月にはチリに新オフィスを開設し、現地の専門知識を活かして顧客のイノベーションを支援する。

TENERシリーズやEnerOne+などを含む製品群を通じ、CATLはオフグリッド、商業用、大規模ユーティリティ向けまで幅広い選択肢を提供。-35℃から55℃までの極端な環境下でも稼働し、熱帯雨林の多湿環境にも対応する。

2025年上半期末時点で、CATLのエネルギー貯蔵システムは世界2000件超のプロジェクトに導入され、あらゆる環境で稼働。2024年まで4年連続で世界シェア1位を維持し、累計出荷量は93GWhを超えている。

ソース: Contemporary Amperex Technology Co., Limited (CATL)

(中国経済新聞)