米のスマホ大手アップルが現地時間10月31日に発表した2024年度第4四半期の決算報告によると、売上高は前年比6%増の949億ドル(約14.48兆円)で、アナリストが予想していた943.6億ドル(約14.40兆円)を上回った。利益率は46.2%であった。
アップルは、先ごろEUにより102億ドル(約1.56兆円)の追徴税を課せられたことで、この3か月間の最終利益は前年比35.8%減の147.4億ドル(約2.249兆円)となり、市場の予測には及ばなかった。また2024年度全体では、売上高は前年比2%増の3910.4億ドル(約59.68兆円)、最終利益は前年度の970億ドル(約14.80兆円)を下回る937.4億ドル(約14.30兆円)であった。
第4四半期の売上高を事業部門別に見ると、iPhoneは前年同期比5.5%増の462.2億ドル(約7.053兆円)、Macは同じく1.7%増の77.4億ドル(約1.18兆円)、iPadは7.9%増の69.5億ドル(約1.06兆円)、その他が3%減の90.4億ドル(約1.38兆円)であった。またサービス部門は11.9%増の249.7億ドル(約3.81兆円)であった。
売上高を地域別に見ると、アメリカ州が3.9%増、ヨーロッパが11%増、アジア太平洋地域が16.6%増であった。ただし3番目に多い大中華圏については去年の150.64億ドル(約2.30兆円)から150.33億ドル(約2.29兆円)に減り、アナリストが予想していた158億ドル(約2.41兆円)に及ばず、唯一の前年割れ地域となっている。
アップルのCFOであるルカ・マエストリ氏(Luca Maestri)は業績交流会で、「2024年的の利益は満足だ。過去最高の利益率に達している」と述べた。また2025年度第1四半期については、売上高は1桁台の前半から半ばの伸び、サービス部門については2桁の伸びとなると見ており、利益率は46%~47%と予測している。さらにアップル幹部は、第4四半期はインドでの売上高が過去最高だったと話している。
ただしアップルは、大中華圏での売上減について対策を講じる必要があるほか、iPhone販売のテコ入れに努めなくてはいけない。市場調査会社のCounterpointによると、中国では、iPhone16が2023年のiPhone15に比べて発売後3週間の販売量は20%増となったが、iPhone全体の販売数は前年より2%減っているという。既存機種の不振やファーウェイのMate、Puraシリーズとの競争が激化していることがその理由という。
天風国際証券のアナリストである郭明錤氏は先ごろ、「iPhone 16は今年第4四半期と2025年上半期の注文数が約1000万台削られる見込みで、そのほとんどがスタンダードモデルとなる。このため第4四半期のiPhoneの生産量は、去年同期の約8400万台より少ない8000万台となる」と述べている。
(中国経済新聞)