岩屋新外相、「石破内閣は中国、韓国寄り」に返答

2024/10/6 13:30

新たに就任した岩屋毅外務大臣は10月2日、注目された記者会見で、石破内閣が「中国、韓国寄り」と指摘されているとの問いに対し、「日本外交は、嫌韓・嫌中などと言っていたのでは成り立たなくなる」と明言した。こうした見解について、ネットでたちまち論議を呼んでいる。

岩屋大臣はこの会見で、理性的かつ実務的な姿勢を示し、「この激動する国際情勢の中で、日本は単純な対立ではなく開かれた外交政策を講じる必要がある」と強調した。この発言は、石破内閣の立場に対する疑問点に応えるものであるほか、今後の中日関係への前向きなメッセージでもある。

また岩屋大臣は、石破首相の掲げた政策について、「石破首相の主張する様々な理念、例えば女性天皇や女系天皇の継承、緊縮財政、あるいは夫婦別姓といった政策は、いずれも社会が徐々に近代化し多元化している努力の表れだ」と述べている。ただその上で、各国が相互に防衛義務を負うような機構を設立することは今の段階ではなかなか難しいとも強調した。「何か特定の国に向けるものではなく、インド太平洋全体でどの国も排除しない安全保障の協力関係ができることが最も望ましい」と指摘している。

こうした発言は、間違いなくこれからの中日関係への新たな筋道となる上、外交政策への心配感をある程度払拭するものでもある。発言について、中国のネットでは「中日両国が歩み寄って、より前向きな協力の在り方を求めてほしい」とのコメントが相次ぐなど、評価する向きもある。

その一方で、「日本の政治は今なお右翼的であり、すぐには本当の和解に至りそうにない」という疑問の声も出ている。評論家の中には、「石破首相の政策は理想的だが今の日本の政治環境では実行は難しいだろう」とのコメントもある。

「外交は対立や敵視をせずに理解や協力を基盤に築くべきだ」と強調した岩屋大臣の所信発言は、日中関係や日韓関係への対応の変化を意味するものである。

(中国経済新聞)