中国の火鍋店大手「海底撈」の海外運営会社「特海国際」が、アメリカでの上場を決定した。
2022年12月30日に香港で上場している特海国際は、先ごろの取締役会で、アメリカのナスダックで預託株式を発売すると発表した。発行株数は最大で約1.23億株と見られ、全米での上場も果たすことになる。
この理由について特海国際は、株主基盤を拡大して多くの資本を獲得し、海外市場や消費市場でイメージや影響力を格上げして、株式を一段と動かすことが狙いだとしてる。株式の発行を通じて資金をさらに集め、ブランド性をつけて店舗数を世界的に拡大することになる。
特海国際の2023年の決算報告を見ると、4年間続いた赤字がストップし、売上高は前年比22.95%増の6.86億ドル(約1069億円)、会社帰属の純利益は同162.19%増の2565万ドル(約40億円)となっている。
純利益が大きく伸びた理由について、まず店舗の平均回転率が上がったこと、次に社内の管理や運営を改善したことで、店の経営効率に関わるコストや出費が抑えられたとのことである。また管理会社や建屋、設備、使用権の資産の減額で赤字が減ったことも要因としている。
特海国際は、2023年12月31日現在で海外に海底撈を115店所有しており、分布を見ると東南アジアに70店、東アジアに17店、北米に18店、その他が10店となっている。また全店舗数は、年初にUAEに進出したこともあり、2022年末より4店増えている。
また2023年の海外店舗の平均回転率は3.5回/日で、2022年の3.3回より0.2回伸びている。
特海国際は3月29日の段階で株価が14.2香港ドル/株(約283円/株)であり、この日は3.01%値下がりしている。
(中国経済新聞)