「中国発展ハイレベルフォーラム」開催、海外の有名企業幹部およそ100人が参加(その2)

2024/03/28 15:00

マーサ氏はまた、中国はこれからの医療技術革新の重要な発端場所となりそうだと言う。メドトロニックはこのため、医療テクノロジーのスタートアップ企業向けに投資をすべく、世界で唯一、中国にベンチャー投資ファンドを設けている。

また、海外のマネジメントスタッフとともにフォーラムに参加した武田薬品工業の代表取締役社長兼CEO、クリストフ・ウェバー(Christophe Weber)氏も、引き続き中国への投資を強化すると明言した。中国では2020年からの5年間の成長計画で、10種類以上の新薬が認可され、この3か月でまた3種類が発売許可を取得し、さらに年内に2品種が認可されそうである。武田は2022年に「拓維中国」という事業計画を世界的に発表しており、急成長する中国のヘルスケア業界に深く参入し、2030年には中国を同社第二の市場とすることを目標にしている。

ウェバー氏は中国について、デジタル医療の革新の中心地になりつつあると見ている。よって現地のエコロジーパワーとの提携を推し進め、2021年に打ち出した開放型のインキュベーションで新たな会社をすでに200社以上輩出している。

同じく多国籍企業であるアップルやスターバックスも、世界第二の市場である中国で取り組みを強化している。アップルは3月21日に、中国では最大規模となる店を上海の静安寺にオープンした。ニューヨーク5番街のショップに次ぐ世界で2番目、アジアでは最大の旗艦店となる。中国は市場が広大であるほか、CEOのクック氏は今回の訪中で、公の場で中国のサプライチェーンの大切さを繰り返し強調している。アップルにとって供給面で中国ほど大切な場所はなく、中国のサプライヤーは脱炭素やエコな製造といった面でも大きく貢献していると言う。

また今回訪中したスターバックスの創業者、ハワード・シュルツ氏は取材に対し、「中国にはすでに7000店舗あり、中でも上海では店の数が世界のどの都市よりも多く、今なお増え続けている」と述べた。コーヒーの普及が進む中国で競争も激しくなっていることから、新品種を続々と打ち出していくという。

(中国経済新聞)