ラッキンコーヒー、中国で年間売上高がスタバを上回る

2024/02/27 14:30

中国のコーヒーチェーン店・ラッキンコーヒーが発表した2023年12月31日時点の決算を見ると、第4四半期は売上高が前年同期比91%増の70億6000万元、純利益は同444%増の2億960万元であった。

また、去年の中国での売上高は248億6000万元で、スターバックスの31.6億ドルを超えて中国最大のコーヒーチェーン店となった。

こうした成長について、「第一財経」は、店舗数の拡大を理由に挙げている。2023年は新たに開設した店舗が前年より97.8%も多い8034店で、2023年末時点での店舗数はシンガポールの30店を含む合計1万6218店となった。このうち直営店が1万598店、共同経営店が5620店である。

また、新商品の導入も売上増に貢献している。2023年は新たに102種類の商品を発売し、このうち8種類が1億元以上を売り上げた。先ごろ酒造会社の茅台とともに発売した醤油味のカフェラテは4583万杯が売れ、売上高は9億元以上に達している。

ラッキンコーヒーは2023年、業界内でも激しい価格戦やせめぎ合いに見舞われながらも業績を伸ばした。第4四半期の営業利益は2.1億元(約439億円)で、利益率は幾分落ちたが主に季節要因や激しい市場競争によるものである。

ラッキンコーヒーの会長兼最高経営責任者である郭謹一氏は、「引き続き価格戦略を講じていく。また2024年は店舗数や市場シェアを一段と拡大する予定」と述べている。また、「中国はコーヒーのマーケットが急成長し各社の店舗数が増え、かなりの見通しが期待できる。今やすでに世界最大のコーヒー市場となっており、中でも三~五線都市では店舗数が増えすぎて供給過多に陥る心配もある」とのことである。

こうした中でラッキンコーヒーは、依然として店舗数の増加や新商品による市場シェア拡大を取り組みの重点に据え、2024年には店舗数を2万店以上とする予定である。また、Tims(天好)コーヒーなど他社も中国で店舗数増加を目指している。関係者によると、コーヒーが普及し地方都市まで定着していくことで、業界内で好機も一段と増えるが、競争もさらに激しくなって統廃合などに見舞われる可能性も出てくるという。

(中国経済新聞)