中国、2023年度のインフルエンサー収入上位50人を発表

2024/01/13 20:30

広東電商峰会論壇が発表した、2023年度のインフルエンサーの年収上位50人を見ると、「瘋狂小楊哥」、「辛巴」、「李佳琦」の3人が20億元(約405億円)を超え、4位は「董宇輝」で5.226億元(約105.8億円)、5位は「陳翔6時半」で5.106億元(約103.4億円)となっている。50人のうち1億元(約20億円)超えが19人で、47人が6000万元(約12.1億円)以上、50位の「田田小阿姨」は5920万元(約12億円)となっている。

董宇輝

上位20位には「七老板」、「喬妹eveと嘴哥」、「旭旭宝宝」、「烈児宝貝」、「papi醤」、「蕪湖大司馬」などが名を連ねている。

2023年は各インフルエンサーで悲喜こもごもの年だった。「李佳琦」が配信中の不適切発言やその後の相次ぐトラブルにより大きなダメージを受けた一方、東方甄選の「原稿棒読み」事件が明るみになった中、「董宇輝」はまたも人気爆発して、商品宣伝が一段とパワーアップした。

李佳琦

「李佳琦」は2023年9月初めに「アイブロー問題」で炎上し、コメント内容が物議を醸して大騒ぎとなった。本人も、問題となったブランドの「花西子」も現場で謝罪をしたが、批判の声は静まらなかった。「李佳琦」はその後、11月11日の「独身の日」セールでまた最低価格問題を起こし、ダメージが続いている。

こうしたトラブルは売上に響いている。「李佳琦」は2023年の「独身の日」セールの前売り初日で、スタジオに数十元~1万元以上(数百~数十万円)の商品を400件ほど並べたが、この日の取引額は2022年の215億元(約4354億円)を大幅に下回る95億元(約1924億円)にとどまった。

一方で「董宇輝」は、「原稿棒読み」の一件でアクセスが急増し、1週間でフォロワー数が500万人近くも増えた。最後の和解でもファンの支持を集めたことから、新東方文旅集団の副総裁に抜てきれた上に、個人のスタジオ「与輝同行」を開設するに至った。

エンジェル投資家でインターネットの専門家である郭涛氏は、「董宇輝」は2023年に見事な活躍をしたと見ている。「独自のスタイルで大勢のネットユーザーの関心や支持を集め、インフルエンサーのトップランナーである。『与輝同行』の初回配信も申し分なく、ライブのGMVは 1億元(約20億円)を超えた。影響力やカリスマ性が十分に表れている」と述べている。

(中国経済新聞)