1月5日夜、中国のカジュアル衣料大手「美邦服飾」は、同社の胡佳佳(フー・ジャジャ)董事長が一身上の都合により辞表を提出したが、引き続き同社の総経理を務めると発表。また同日には、同社の創業者である周成建(ジョウ・チェンジエン)氏が非独立取締役候補として指名された。
周成建氏は、美邦服飾の支配株主である上海華服投資有限公司の実質的支配者であり、周成建氏と胡佳佳董事長は父娘の関係にある。
前回の発表で開示された情報によると、胡佳佳董事長は1986年生まれで、2010年にアストン大学でマーケティングを専攻し、2011年にロンドンのイスティチュート・マランゴーニでファッション・マーケティングの修士号を取得した。
胡佳佳は2011年から2016年まで、美邦服飾の創業者である周成建の長女として同社の社長室、商品開発運営部、ブランドマーケティング部、戦略開発部に勤務。2016年11月21日、周成建から胡佳佳へ経営権が引き継がれた。
胡佳佳 は2016年に会長職と社長職を引き継いだが、美邦服飾の業績は徐々に低下し、7年間の累積純損失は32億元(約645億円以上)を超えた。業績の悪化に対処するため、同社は建物など資産を売却して現金に換え、経営を立て直す必要に迫られていた。
2016年、美邦服飾は資産を売却して現金化する道に乗り出し、上海模共実業有限公司や華瑞銀行の株式、多数の店舗を売却し、数十億元(数百億円)の現金を蓄積してきた。同社によると、資産売却で得た現金は、負債を削減し、事業全体の発展に必要なサプライチェーンや生産投入のためのキャッシュフローを準備するために使用されるという。
しかし、資産を現金化するなどして一時的に財務の圧迫を和らげたものの、美邦服飾は依然として多くの課題に直面している。業績悪化、株主株の競売、フランチャイズ加盟店の財務支援不履行などの問題が美邦服飾に悪影響をもたらした。
1月5日夜、美邦服飾の関係者は、「今回の人事は主周承建氏に経営権を戻すことが主な目的である」と語った。
(中国経済新聞)